「将来のお金の不安が尽きない」「貯金や投資なんて余裕はない」「罪悪感で買い物を楽しめない」──​どうすればお金に悩まされず、毎日を過ごせるか? その答えを提示し、世界で累計100万部突破した大ベストセラー『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』がついに日本に上陸した。Amazon.comでは1万件以上の星5レビューが集まり、全米から世界中へと実践者が増えている。ケチケチ切り詰めないし、買い物もガマンしない。お金への意識を変え、行動を学ぶだけで、誰もがリッチな毎日を送ることができる。本稿では本書から一部を特別に公開する。

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投資信託を選ぶ際に絶対にチェックすべき事項

 アメリカの大手運用会社であるバンガードの創業者、ジョン・ボーグルは、PBSのドキュメンタリーシリーズ「フロントライン」で衝撃的な数字を披露してくれた。

 仮にあなたと友人であるミシェルが、同じパフォーマンスのファンドに50年間投資したとする。

 唯一の違いは、あなたの手数料の方が2パーセント安いということだけだ。

 つまり、あなたの投資リターンを年率7パーセントとすると、彼女のリターンは年率5パーセントということになる。

 その違いが果たして、どれほど大きな影響をもたらすのか?

 2パーセントの手数料の違いは、直感的にはそれほど大きくないように思える。

 最終的なリターンの差は2パーセント、もしくはせいぜい5パーセント程度と思うかもしれない。

 ところが複利効果は年月が経つにつれて、驚くほどの違いを生み出すのだ。

「50年という長い期間で見ると、ミシェルのポートフォリオは潜在的なリターンの63パーセントを手数料に奪われる」とボーグルは語った。

 考えてみてほしい。

 たった2パーセントの手数料の差で、投資リターンの半分以上を失うのだ。

 では、1パーセントの違いであればどうだろう。1パーセントというと、本当にごくわずかな差だ。

 同じ50年という期間で見ると、1パーセントの手数料でもリターンの39パーセントを失うという。

 確かに、50年という期間はあまりにも長すぎると思うかもしれない。

 それでは、35年ではどうだろうか?

 米労働省の試算によると、それでも28パーセントのリターンが失われるという。

 だからこそ、私は手数料をなるべく払わないよう繰り返し主張しているのだ。

 投資において、手数料は私たちの敵だ。

(本原稿は、『トゥー・ビー・リッチ 経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方』からの抜粋です)

ラミット・セティ Ramit Sethi

ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、お金やビジネス、心理学について幅広い読者に向けて情報を発信している。これまでにThe New York Times、Fortune、The Wall Street Journalなど多くの経済メディアで取り上げられてきた。スタンフォード大学でテクノロジーと心理学を学び、現在は妻とニューヨークに住んでいる。2023年4月より、Netflixでラミット・セティを特集した『ハウ・トゥー・ゲット・リッチ』が全世界に配信。