難易度が下がった大学は?

 反対に難易度が下がった大学もある。難易度が下がった大学として挙げられたのは、京都大学の理系学部や関関同立、そして女子大全般だ。

 京大理系学部は、かつて東大よりも難しい時代があった。しかし交通の利便性が増して関西出身者が東京と行き来しやすくなったこともあり、受験生が東大に流れているのではないか、と小林さんは分析する。

 関関同立も、同様の理由で関西から早慶やMARCHを受けやすくなった結果、親世代に比べてやさしくなったとみる。

 女子大では、かつては「超名門」で早慶の下位学部~上智レベルにあった津田塾大が、今は偏差値47.5~55程度。女子大は全般的に以前よりも難易度が下がっているという。

 小林さんは「偏差値で大学を決める必要はないが、偏差値表をざっと見てもらうといい。『私の頃と違って、今こんな感じなんだ』という感覚値が養われると思う。そういったところで、塾や学校との面談でうまく話ができれば」と総括した。(構成/北森 悦)