時間は資産

 2番目のポイントとして、小林さんが挙げるのが「講習の種類を判断すること」。

 夏期講習は、通年授業の延長線上にある講座と、通常授業とは異なる内容を扱う講座の2種類に分かれていることが多い。

 どちらがいい悪いということではないが、通常授業も含めたカリキュラムの一部に夏期講習が組み込まれているケースでは、注意が必要な面もある。

「大事なのは、そもそも範囲学習にどれだけの時間を投下して、演習にどれだけの時間を投下するのか。時間はアセット(資産)。受験生の大事な資産を投下していくわけですよ」

「夏休みや冬休みの時間も投下しないと(範囲学習が)終わらないということを前提として、今後の学習を進めていく必要がある」

 後になって時間が足りなくなり、演習量が確保できなくなってしまった――と泣きを見ることがないようにしてほしい。

「ぶっちゃけ、あまり大きな声では言えないんですけど……」

 と小林さんが切り出した。