でもその結果、周囲の人から「自分の分をわきまえていない」と冷ややかな目で見られることになってしまいます。
そんな生き方はどうなんでしょうか。
どう考えても窮屈でしかたがないでしょう。何事もほどほどが大切です。まあ、自分に対してはほどほどに厳しいほうがいいでしょうが、周囲の人に対しては寛容であるべきでしょう。
そういう意味で、私は「減点主義の発想より、加点主義の発想で世の中を見たほうがいい」と思っています。
「あの人のこんなところがダメだ」とか「うちの会社はこんなところがダメだ」などと、自分が気に入らないことを並べ立てるばかりでは感謝の気持ちが湧いてくることなんてありませんし、自分自身、恨み・つらみがどんどん積み重なってつらくなるばかりでしょう。
それより、「あの人にはこんないいところがある」とか、「うちの会社には、こんないいところがある」と、いいところを数える加点主義で生きたほうがよほど生きやすくなりますし、「感謝力」が磨かれると思います。
感謝の習慣がつくと
気持ちがポジティブになる
感謝の習慣が身につくと、「今日もこんないいことがあった。よかったな!」と、ものごとをポジティブに見られるようになります。
「いいこと」といっても、けっして大きなことではありません。
たとえば通勤時、「今日は電車が空いていて座ることができた」なんて、本当にささいなことでも「ラッキーだった」と感じられるようになります。あるいは、降りる一つ前の駅で、前の席に座っていた人がちょうど降りていって自分が座れたとき、「一駅しか座れなかった」ではなく、「一駅でも座れた」と思えるようになります。
また、会社に着くまでの道すがら、満開の桜や色づく木の葉、季節の花々にも感謝できるでしょう。