「そんなの、たいしたことじゃない」と思うかもしれません。でもそんなささいなことをきっかけにした発想の転換が、気持ちをポジティブにしてくれますし、さらに、そのポジティブな気持ちが心の余裕を生み出し、ちょっとしたストレスになんかへこたれない自分をつくってくれます。
「素直に謝る」ことも
感謝のひとつ
「仕事に追われたり、何かに切羽詰まったりしているときに、心に余裕を持つことなんてできないよ」という人もいるでしょう。
たしかに忙しさのなかではついつい感謝の気持ちどころではなくなってしまいがちです。でも、忙しいときこそ、「感謝力」が試されているのです。「それでも」感謝できる人なのかどうかを。
そのためにも、意識して、ささいなことに感謝する心の余裕を持つよう努めましょう。その積み重ねが「ありがとう」「おかげさま」「お疲れさま」をさりげなく口にできるようにしてくれます。
人間、仏さまではありませんから、たとえば仕事に追われているときに話しかけられると、「あとにして!」とイラッとすることもありますし、ときにはそんな気持ちをついついきつい言葉にして口にすることもあるでしょう。
でもそんなときには、できるだけ早く「さっきはごめん」と素直にいうことです。
「謝る」というのと「感謝する」というのは表裏一体です。「謝る力」も、「感謝する力」も、いずれも私たち人間にとっては欠かせない力です。
それを身につけるには、ささいなことにも感謝するという習慣を積み重ね、徳を積んでいかなければなりません。
およそ、生まれてから死ぬまで、ずっと温和でニコニコしていて怒らないなんて人はいないでしょう。
そんな私たちだからこそ、ささいなことでいいから、意識して自分の感謝力を高める努力を続けることが大切なのです。