「Slack GPTで週3.6時間節約」Slack新CEO直伝!生成AIの便利な使い方Lidiane Jones/2002年、米ミシガン大学アナーバー校でコンピューターサイエンス学位取得。米マイクロソフトで約13年勤務し、Excel製品の開発に携わったほか、Officeアプリケーションやアジュール機械学習のプロダクトマネジャーなどを歴任。15年に米オーディオ大手ソノスのソフトウエア担当バイスプレジデント。19年にセールスフォースに転じ、デジタル体験担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーなどを経て、23年1月にSlack CEO就任 Photo by Hiroyuki Oya

ChatGPTの大ブームで、生成AIの開発競争が激化している。米セールスフォース傘下でビジネス向けチャットを手掛ける米Slackも、生成AIを活用した新サービス「Slack GPT」を5月に投入した。米マイクロソフトの元エンジニアで、1月にSlackの新CEOに就任したリディアニ・ジョーンズ氏に、生成AIがビジネスにもたらすインパクトや、役に立つ使い道を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

生産性向上のために生成AIに投資
Slack GPTは体験とエコシステムに焦点

――生成AIがブームです。生成AIという新技術の登場をどう受け止めていますか。

 私はエンジニアとしての経験を積んできました。ですから技術者として、現在市場で広がっている画期的な進歩と革新を見るのは大好きで、とてもエキサイティングです。とはいえ、技術の進歩は常に完璧ではありません。顧客、特に大企業の顧客は、プライバシーやセキュリティー、正確性、AIの返答の信頼性について考慮する必要があることは確かです。そこが、われわれがお役に立てるところなのです。

 われわれは、信頼できる境界線を備えた生成AIの体験を提供できます。組織のIP(知的財産)が一般向けのAIの学習モデルに渡ってしまうという懸念がなく、生成AIのサービスを導入できます。だから私はとても期待しています。安全性を求める企業の顧客にとって非常に有効になるでしょう。

――Slack上で生成AIを使える新サービス「Slack GPT」を5月に投入しました。

 われわれのAI投資は生産性向上のために行っています。Slackの使命は、顧客の生活をよりシンプルに、より生産的に、より快適にすること。2014年のサービス開始から変わらない使命の重要性が、今はさらに高まっています。なぜなら、AIが生産性のあり方を破壊しているからです。未来の仕事の形は、考え方次第で大きく変えることができます。

 Slack GPT は、主に二つの領域に焦点を当てています。一つは、Slackからより正確な洞察を得るための体験の向上です。Slackのチャンネル上でのやりとりのキャッチアップや、手軽に投稿するための文章作成の支援などです。

 もう一つは生産性を向上するためのエコシステム。われわれのAI対応プラットフォームのエコシステムはとても強力で、ChatGPTなどの活用を含む、既に2600以上のアプリケーションがSlack上に構築されています。オープンなプラットフォームとわれわれのワークフローの組み合わせで、AI化と自動化を加速できます。