正解は34

解説 PERという指標は、純利益ベースで、時価総額を何年で回収できるかという指標です。

①PER1倍とは、純利益ベースで、1年あれば時価総額を回収できるということ。PER10倍なら10年、PER100倍なら100年かかるということです。

ですから、PERは数値が低ければ低いほど“割安株”だという1つのモノサシになります。目安となるのが東京証券取引所に上場している銘柄の平均PERで、15倍程度です。

【株ドリル】株式投資の王道にして「鉄板の指標」をきちんと理解していますか?

PERは気にしすぎないほうがいい

ただし、これには「現在の純利益が毎年続く」という、ほぼあり得ない前提条件ですから、PERは気にしすぎないほうがいいです。

②PER100倍ということは、その会社を時価総額で丸ごと買った金額を回収するのに(現在の純利益が毎年続くとしたら)100年もかかるということ。

しかし、純利益が10倍になったら、100年かかるはずのものが、10年で全額回収できることになります。かくもPERは、ざっくりとしたモノサシにすぎないということです。

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純利益ベースで何年かかるか?

③PER10倍ということは、その会社を時価総額で丸ごと買った金額を回収するのに、純利益ベースで10年かかるということですが、純利益が10倍になれば、たった1年で回収できることになります。

④そもそもPERは「時価総額÷年間の純利益」で算出されます。一度確定した年間の純利益は変化しませんが、時価総額は株価によって、市場が開いているときはつねに変動します。

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より正確な数字を把握するためにも、自分自身でPERを計算する癖をつけましょう。同様に次回の設問に出てくるPBR(株価純資産倍率)も自分で計算したほうがいいです。

ポイント PERはその会社を時価総額で丸ごと買ったときに、純利益ベースで元手の回収に何年かかるかという指標

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。