全国141信用組合「経営格差」ランキング3連発、“含み損”が純利益の47倍にも達する信組は?Photo:PIXTA

自己資本比率には
どのくらいの違いが?

 2023年3月末現在の数値からうかがえる信用組合の動向について、第7回は、さまざまな活動の結果としてもたらされた利益面や健全性に着目したい。全国145の信用組合のうち、横浜華銀・名古屋青果物・滋賀県民・呉市職員信用組合を除いた141信用組合は、インターネットのホームページ上にディスクロージャー誌を開示している。この掲載情報のうち、健全性の代表的な指標である自己資本比率に着目した。
 
 この自己資本比率を数値順に並べ替えた上で、上位および下位のそれぞれ10信用組合を機械的に抽出し、自己資本比率と関係の深い不良債権比率と共に示した[図表1]。

 比率の最も高い相双五城と最も低いイオの格差は、単純計算で7倍超に達した。この格差は、地方銀行・第二地方銀行内での八十二と福邦の約3倍弱と比べても倍以上となる。信用組合内部での健全性にも、相応の差異がもたらされていることがうかがえる。