どのような形の出題形式が考えられるか?
では、どのような形式で出題されるのでしょうか。例えば、次のような問題が考えられます。
①18×15の右の「15の一の位の5」をおみやげとして、左の18に渡します。すると、18×15が、(18+5)×(15-5) =23×10(=230)になります。
②その230に、「18の一の位の8」と「おみやげの5」をかけた40をたした270が「18×15」の答えです。
この方法で計算できる理由を「たて18cm、横15cmの長方形の面積図」を使って説明してください。なお、長方形の面積図を2つに分けたり、分けた図形を移動したりして考えてもかまいません。
この問題の解答例は、『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本 計算の達人編』のP100~P103をご参照ください(1つの解答例を示していますので、別解の正否についてお答えしかねることをご了承くださいませ)。
「中学入試に、このような論述式(記述式)問題は出ないだろう」と思う方もいるかもしれませんが、公立中高一貫校の適性検査では頻出です。また、私立中の入試の算数でも、論述式の問題を出題する学校は増加傾向にあります(共立女子第二中学校など)。あるいは、他の私立中でも、穴埋め形式で出題される可能性があります。
中学入試の話が中心になりましたが、「おみやげ算のたねあかし」を理解するためには、論理的思考力が必要です。論理的思考力のトレーニングとしても適しているので、興味のある方はご参照ください。
もし、おみやげ算に関する入試問題を出題された中学校がありましたら、事後報告でご連絡をいただければ幸いです。
また、明日は「高校入試版」を配信しますので、ご覧になっていただけますとありがたいです。