「UFOは実在する!?」
を笑ってはいけない

 私は、「UFOはいない」という人は投資に向いていないと考えています。

 これは「UFOの存在を信じていない」からダメなのではなく、「UFOはいるかもしれない」と考えられない点でダメなのです。決して、オカルトへの信仰心を試しているのではありません。要するに、事前に可能性を閉ざしてしまう考え方が投資と相性が悪いということです。

 現在の日常生活においても、かつては夢のような話だったテクノロジーがたくさんありますね。たとえば、VRやARもSF映画で見るような空想の技術で、10年前には一般的に使われるものではありませんでした。多くの人が、まさか自分がそんなものを利用するなんて夢にも思ってなかったはずです。10年後も現在では全く当たり前ではないことが当たり前になっていると考えるほうが自然ではないでしょうか。

 証券会社でインターンの採用を担当したことがありました。400人くらいから5人に絞る面接の場で、私は「これから当たり前になることってなんでしょうか」と質問していました。この質問で、投資に向いているかどうかが一発でわかるからです。いくら東大や京大の出身で優秀な頭脳を持っていても、新聞で読んだことの延長上の発想しか持てないような人は、投資には向いていないと判断していました。ドラえもんの道具の話くらいしてくれた方がよっぽど適性を感じます。

 実績の数字に基づいた「すでに完成しているストーリー」でしか投資判断できない人は、大きな投資成果を上げることは難しいでしょう。事前に可能性を閉ざしてしまう頭の使い方をしていれば、株価上昇のストーリーを描くことはできません。そのような人は、他人の描いたストーリーに後から乗っかることしかできないので、10倍株や100倍株は夢のまた夢ということになります。株価は先行指数であり、実体経済より早く動きますから、数字を追うだけでは間に合いません。定量情報よりも先に、自分でストーリーを見つけて投資をすることが個人投資家が勝てる手法なのです。
 
 ちなみにこの前は、うちの塾生たちと福島のUFOふれあい館という場所に行って、可能性を閉ざさない考え方の重要性を再確認してきました。言うまでもありませんが、UFOは存在します。長くなるため、詳細は割愛します。