AI関連銘柄の24年以降のけん引役、半導体から「ソフトウエア&インターネット」に移行Photo:PIXTA

AI関連銘柄と聞いて真っ先に思い浮かぶのは半導体メーカーだろう。しかし、AI市場が成長していくにつれて中心となるセクターは変わっていく。来年以降、ソフトウエア企業、インターネット企業に株価の上昇余地があるとみている。(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント ジャパン・エクイティ ストラテジスト 小林千紗)

AI市場成長の恩恵は
半導体からそれ以外のセクターへ

 AI(人工知能)関連銘柄というとまず思い浮かべるのは半導体メーカーだろう。しかし、テクノロジーのサイクルに当てはめて、今後のAI市場の成長を展望してみると中期的には半導体以外のサブセクターへの恩恵が大きいことが分かってくる。

 世界のテクノロジー業界は大きく5つのサブセクターに分けられる。時価総額別の構成比はインターネット31%、ハードウエア22%、ソフトウエア20%、半導体18%、ITサービス9%(2023年9月時点)。

 ただ、テクノロジーのサイクルによってその時々に大きく成長するサブセクターは異なる。23年年初来の株価上昇率が最も高いのは半導体だが、今後のAI関連ビジネスは半導体からインターネットやソフトウエア領域に裾野が拡大していくとみる。

 テクノロジーのサイクルをイメージしてみると分かりやすい(下図表参照)。

 次ページ以降、サイクルに基づいてインターネットやソフト領域に成長の中心が移る過程を検証していく。