最大心拍数の6〜7割程度で運動しよう!

 ポイントとなるのはあくまでものんびりとスポーツをすること。友だちと一緒に走るなら無理なく会話ができる程度だ。自転車によるフィットネスはこの運動強度を適度に調節できるのがいいところだ。キツければスピードを緩めればいいし、上り坂になったらギヤチェンジすればいい。それぞれの体力レベルに応じて運動強度を自在に調節できるのも自転車ならではである。

 それでは感覚に頼らず、自分の運動強度を知るためにはどうしたらいいか? 心拍数をモニタリングする市販の心拍計を導入するのが確実だ。

 有酸素運動の代表格的である自転車を継続的にこなせば体脂肪の減少が見込める。しかし「最も効率的に」体脂肪を落とすためには絶妙の運動強度で身体を動かす必要がある。重要なのは「有酸素運動の強さ」、言い換えれば「心拍ゾーン」だ。

 脂肪を最も効率的に燃焼させる心拍ゾーンは年齢などによって個体差がある。スポーツ科学でよく知られるカルボーネン法に、効率的な心拍ゾーンを算出する計算式がある。

自転車でやせる人とやせない人の「乗り方の違い」とは?スリムで強靭な体を手に入れる方法ツール・ド・フランスさいたまを走ったプロ選手たち。足の細さにビックリだ Photo:Yuzuru Sunada

 このやりかたはとても簡単だ。自分の最大心拍数を算出してその65〜75%の心拍領域をキープして効率よく脂肪を燃焼させる計算式だからだ。最大心拍数は「220−年齢」でかまわない。たとえば40歳なら最大心拍数は180。その65%は117、75%は135。心拍計で117〜135の数値をキープしながら走る。

 この簡単な方法で1つだけ問題があるとすれば、その人の平常時心拍数を考慮していないという点だ。人によっては日常生活における心拍が低い人、スポーツ心臓のアスリート、逆に高い人もいる。

 その個人差をカバーして厳密に割り出す計算式も紹介しておきたい。