掲載までウェブ上で完結、電話やメールの手間もなし
正式版を公開するにあたってはマッチングの精度や商品の選びやすさをさらに向上させるべく、広告商品ごとの情報拡充を進めてきた。
個別のページでは商品の説明に加えて「性別」「年齢層」「職業」などの属性データをグラフ化して掲載。それぞれの特徴が一目でわかるようにした。商品情報はすべてウェブから確認でき、見本誌などもダウンロード可能なため、従来のように電話やメールで媒体資料を取り寄せる必要もない。
商品数の多さとマッチングの仕組みがBizpaのわかりやすい特徴だが、目ぼしい商品を見つけた後の工程にも広告主の課題を解決する仕組みがある。
その1つが少額から気軽に試せること。Bizpaに掲載されている商品の約80%は10万円以下であるため、実験的にオフライン広告を試してみることもできるし、限られた予算の中でも複数パターンをテストすることもできる。
また商品の検討から見積依頼、発注、入稿までの全工程が全てBizpa上で完結するのもポイント。管理画面のメッセージツールによって各媒体とのやりとりも一元管理されているため、電話やメールのやりとりも発生せず負担も少ない。
自らオフライン広告の課題を痛感、市場のアップデート目指す
Bizpaは石井氏が前職のラクーンホールディングス時代に感じた“オフライン広告の課題”を解決すべく立ち上げたプロダクトだ。
石井氏は2000年に同社の創業メンバーとして入社。取締役副社長として執行部門を統括したほか、B2Bマーケットプレイス「スーパーデリバリー」やB2B決済サービス「Paid」などの立ち上げにも携わった。
担当していた事業ではオフライン広告に取り組む準備を進めていたものの、自社に合った広告媒体を探す難しさや出稿に至るまでの作業の煩雑さ、代理店に頼んだ際の価格設定などがネックになり、結果的に出稿しないことを決断。その体験から「もっと簡単にオフライン広告を出稿できる環境を作れないか」と考えて、2018年12月にビズパを創業している。
広告主側の課題から生まれたサービスではあるが、媒体側にとってもBizpaを使うメリットは大きい。低単価の商品などは代理店が積極的に販売してくれないケースもあるため、結局自ら集客チャネルを開拓しなければならない。媒体にとってBizpaは相性の良い広告主との接点を作ってくれる、新しい集客チャネルになるわけだ。
2020年4月にはCoral Capitalとラクーンホールディングス代表取締役社長の小方功氏からシードラウンドで5000万円を調達し、プロダクトの磨き込みを進めてきたビズパ。今後は機能拡張も進めながら、さらに使い勝手の良いプラットフォームを目指していく。