ヘルスケアでは、エムスリーと立ち上げたLINEヘルスケアが新サービスとして「LINEドクター」を発表した。病院の検索、予約、診察、決済までをLINEで行うことができるというもので、11月より提供を開始する。

2019年末にスタートしたLINEで医師に相談できる「健康相談サービス」は、累計の相談リクエスト数は30万件を超えたという。今年8月には悩み相談に対して、医師が暴言メッセージを送り、LINEは事実関係を確認した後、謝罪文を自社サイトに掲載し、該当の医師を2日から利用停止にしていたこともある。

健康相談サービスが相談にとどまっていたのに対し、LINEドクターではLINEのビデオ通話を使って医師と患者がやり取りをしながら“診療”を行う。薬の処方も受けることができ、支払いはLINE Payで行える。なお、利用者は診察費以外にオンライン診察を利用するための追加手数料は不要だ。

医療機関向けには利用環境・機能などによって選べる複数プランを提供予定で、11月は「Basic Plan」から提供をスタートする。同プランには、クリニックの予約機能、LINEビデオ通話機能、モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」をはじめとした決済機能が搭載されており、初期費用・月額費用は無償で提供される。今後、LINEはサービス内容に応じて複数のプランを提供する計画だという。

また、「オンライン服薬指導」との連携も予定しており、実現すれば診察から薬の受け取りまで自宅で行うことができる。

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「LINEドクター」の流れ

LINE PayはApple Pay対応、決済から認証へ

決済のLINE Payでは、Apple Payの対応が発表された。これまでLINEはQRコードを使った“コード支払い”、NFCを利用した“かざして決済”、Visa LINE Payクレジットカードとの“非接触への対応”を進めてきた。すでにGoogle Payには対応済みで、Apple Payが利用できるようになることで、「現在普及している全ての決済手段に対応」し、目指していたプラットフォームが完成する、とLINE Pay代表取締役社⻑兼CEOの⻑福久弘氏は述べた。

Apple Payは2020年中に利用できるようになり、これにより全世界で9000万箇所以上の決済で利用できるとのことだ。

また東京ガスとの提携により“払込書のペーパーレス”として、払込書で支払っている顧客向けに、東京ガスのウェブ会員サービス「myTOKYOGAS」とLINE Payの連携により通知メッセージからLINE Payで支払うことができるサービスも発表。2021年春頃に利用できるようになる。