LINE Payは今後のビジョンとして、決済から認証へと役割を拡大させる「LINE ID Passport」を発表した。オンライン認証eKYC(electronic Know Your Customer)を土台として、LINEで本人確認されれば他のLINEサービスでスムーズに本人確認される仕組みで、「外部企業に対しても仕組みを提供する計画があります」と長福氏は語る。
公式アカウントから直接予約ができる「LINE予約」
ローカルビジネスでは、LINE公式アカウントから直接レストランなどの予約ができる「LINEで予約」などを発表した。店舗のLINE公式アカウントのプロフィールから予約したり、トーク機能を使って利用できる。
ローンチにあたってぐるなびと連携。ぐるなびに加盟する飲食店のうち席のみ指定でのオンライン即予約に対応している店舗を対象にLINEから予約できる。
今年の冬に音楽ディストリビューションサービスを開始
エンターテインメント業界はコロナ禍の打撃を大きく受けた業界の1つだが、「デジタル化されているものについてはコロナ禍でも成長できている」と語るのが、LINEのCSMO(最高戦略・マーケティング責任者)の舛田淳氏だ。
定額制の音楽配信サービス「LINE MUSIC」の場合、再生回数は135%増えた。だが、このようなデジタル化コンテンツを上回るのが、ユーチューバー、インスタグラマー、ティックトッカーなどと言われる個人のクリエイターが作成するコンテンツだ。
LINEはこの市場に向け、8月に動画クリエイターのマネジメント事務所「UUUM(ウーム)」との提携を発表しているが、舛田氏は「クリエイターのためのコンテンツプラットフォームを担っていきます」と語り、新たに音楽ディストリビューションサービス「SOUNDALLY」を開始することを発表した。
SOUNDALLYは音楽クリエイターのコンテンツを配信するものだが、潜在性は大きいと見る。LINE MUSICにおけるインディーズの再生回数は2020年1月は前年同月比で530%増となっており、「これまでのメジャーとインディーズという長年続いてきた構図に影響を与えるほどの勢い」と舛田氏はいう。
SOUNDALLYは「サービスに登録いただくだけで、誰でも簡単に自分の楽曲を配信できることが大きな特徴です」と舛田氏は語り、配信先はLINE MUSICだけでなく世界の音楽配信サービスでも配信することができる。
2020年冬に開始予定で、詳細は明らかにしなかったが登録は無料で曲数の上限なしにするなど「費用面のハードルを下げることで、多くのアーティストに利用いただきたい」とし、さらに「クリエイターコンテンツプラットフォームとしての役割を強化していきます」と舛田氏は宣言した。