タイムラインを強化、エンタメのDXも推進
エンターテインメント分野ではまた、LINEのソーシャル機能である「LINE タイムライン」の強化も発表した。友人と近況をシェアあえるこの機能ののMAU(月間アクティブユーザー)は6800万人以上であり、「トーク、ニュース、ウォレットと並ぶサービスであり、巨大なSNSになっています」舛田氏はいう。
今後、このLINE タイムラインを大幅刷新し、「LINE タイムライン2.0」としてソーシャルグラフからコンテンツフォロー型プラットフォームにする。
すでに、LINEで友達かどうかに関係なく利用者の嗜好に合うコンテンツを表示する「ディスカバー」タブを導入済みだ。LINE友達登録に関係なく、ユーザーの嗜好に合わせた動画フィードがある。
これまでのソーシャルグラフをベースとしたタイムラインでは「狭くて深い範囲で情報がやり取りされており、“拡散”は起こりにくい構造になっていた。そのため、再生数やライブ数が少ないという声も頂いていました」と舛田氏は語り、コンテンツフォローモデルへのシフトとディスカバーにより、この課題を解決するとした。
「友達同士のコミュニケーションはトーク、コンテンツを見る場所はタイムラインという棲み分けをイメージしています。これによって6800万人というタイムラインのMAUを生かした形でコンテンツをデリバリーできる場所になります」(舛田氏)
また、クリエイター向けには「マルチアカウント」機能を発表した。個人が複数のアカウントを作成できるもので、LINEタイムライン上で個人アカウントは別にオフィシャルアカウントとして運用することができる。
LINEはこの分野で、松竹、Sprootと3社で「松竹DXコンソーシアム」を設立したことも発表した。映画館や劇場のスマート化、IDとデータベースの統合、マーケティングと顧客体験の高度化などを通じてエンターテインメントのDXを進める。
ステージに上がった松竹の取締役井上貴弘氏は、今年で創業125年を迎えたことに触れながら「技術や新しい動きを取り入れる部分は苦手なところ。ここを支援してもらう」と提携に期待を寄せた。
また、2021年3月頃に完了予定のZホールディングス(ヤフー)との経営統合に関しては、「LINE DAY 2020」ではほとんど話題に出なかった。