地域にこそ眠れるパワーがある。日本の素晴らしいものづくりを掘り起こせる役割を担えることは、自分たちがずっとやってきたかったこととも合致する。“応援購入”という言葉を得て、さらにビジョンを揺るぎないものにしたMakuakeは、関西、九州と拠点を増やしている。

「リモートでなんでもできる」という世の中の流れとあえて逆行するのは、ものづくりの現場に寄り添い、伴走する研究開発支援を強みとしてきたからだ。開発者選定の際に「面白いか」は問わないが、「本当に作れるのか」はきちんと見定めるのだという。

「とはいえ、情熱的に語られると、実現を応援したくなってしまいますよね(笑)。思いは強くてもノウハウが不足しているという場合には、開発プロセスの支援にも入っています」(中山氏)

広がるべきものが広がる世の中にしていきたい

どんなシーンに立ち会うと一番嬉しいのか? そう問うと、中山氏は「勝手に広がっているのを見た時です」と答えた。

「あるイベント会場でたまたま隣り合わせた人が身に付けていたのが、うちから世に出たプロダクトだったんです。思わず『それ、Makuakeからリリースされたんですよ。ご存じでしたか?』と聞くと、「知らなかった。ただ好みだから買ったんですよ」と。“応援”の気持ちが集まって世に出たプロダクトが、勝手に街中に広がっている。特別な行動ではなく、当たり前になっていく。その過程を作れていることに感動し、僕らがやってきたことは間違いじゃなかったと思えました」(中山氏)

 

まさに、広がるべきものが広がるシーン。今後は、応援購入だけでなく、「応援販売」「応援栽培」などさまざまな使われ方で「応援○○」が広がっていくといい。中山氏はそんな未来への想像を膨らませている。

「20世紀に未来として描かれたのは、無機質で画一的な世界が多かった。でも、今の僕らが暮らす世界はそうはなっていません。きっと、人間は本質的に多様性を求める生き物なのだと思います。多様な世界の中で自分らしさを確かめていきたい。そんな願いに寄り添える、エモーショナルな企業活動を続けていくこと。それが僕らが目指す未来です」(中山氏)