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OCRはレシートやPDFファイルの文字を認識するほか、あらかじめ書式を登録した請求書については、金額や取引先情報を認識した上でデータ化できる。将来的には手書き文字にも対応する予定だ。LINEが実施した日本語の認識精度をはかる実験では、Googleの画像解析API「Cloud Vision API」の認識精度が約10%だったのに対して、LINE BRAINは約70%の精度を記録した。
音声認識では、数分程度を想定したリアルタイム認識機能と、録音した音源などを文字化する一括認識機能を用意する。電話オペレーターの支援や議事録の文字起こし、動画メディアの字幕作成などに使うことができる。
音声合成は、キャラクターなどに自然な発声で言葉を喋らせる機能だ。会見では活用例として、ホログラムとして現れるバーチャルホームロボットを開発するGateboxのオリジナルキャラクター「逢妻ヒカリ」が、Clovaの天気予報に合わせて「傘を忘れないでくださいね」と呼びかける姿が披露された。
画像認識は、静止画や動画から特定の商品や人相などを判別する技術だ。メディアに登場する人物や商品へのタグ付け、防犯カメラによる不審者の発見などでの使用が想定されている。
パートナー企業も募集、スカパーJSATが名乗り
性能よりも、高い技術力を持つ人材がいない企業でもAIプロダクトを導入できる「敷居の低さ」と、GAFA以上の「日本語対応」を強く打ち出していたLINE。現在開発中のプロダクトも多く、実際の性能や操作感など明らかになっていない点も多いが、この2つの強みで国内企業の導入を狙う。
またLINEでは、これら5つのAIソリューションを利用したい「ユーザー企業」のほかに、協業を前提とした「パートナー企業」も募集している。すでに、スカパーJSATがAIアシスタント技術を活用した次世代型テレビ開発に取り組むことを発表している。