グループウェアを提供するサイボウズが米国で再奮闘している。同社は2001年に米国に初進出するも、3年であえなく撤退。しかし2014年に再度、クラウドサービス「kintone」を商材として米国・サンフランシスコに再進出した。生き馬の目を抜く米国西海岸のIT産業の中で、サイボウズの製品とそのカルチャーは受け入れられるのか。 米国法人kintone Corporation社長で、サイボウズ副社長の山田理氏に聞いた。(取材・文/富谷瑠美、岩本有平・ダイヤモンド編集部副編集長)
「スケジュール共有」は当時の個人主義になじまなかった
――米国進出は二度目の挑戦です。なぜ再進出したのか教えてください。
もともと、チームワークあふれる社会、世界を目指しているからです。日本じゃなく、「世界」です。どのタイミングでどこから行くか、という時間軸だけの問題でした。
中国はローカルルールが不透明なところもあるし、ヨーロッパは市場がまだそこまで大きくない。となると、米国。行った経験もある、「やる」という人もいる。それならばと、もう一度チャレンジすることになりました。
――2001年に進出した際は3年で撤退しました。