変化が激しく先行き不透明の時代には、私たち一人ひとりの働き方にもバージョンアップが求められる。必要なのは、答えのない時代に素早く成果を出す仕事のやり方。それがアジャイル仕事術である。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社)は、経営共創基盤グループ会長 冨山和彦氏、『地頭力を鍛える』著者 細谷 功氏の2人がW推薦する注目の書。著者は、経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)でIGPIシンガポール取締役CEOを務める坂田幸樹氏。業界という壁がこわれ、ルーチン業務が減り、プロジェクト単位の仕事が圧倒的に増えていくこれからの時代。組織に依存するのではなく、私たち一人ひとりが自立(自律)した真のプロフェッショナルになることが求められる。本連載の特別編として書下ろしの記事をお届けする。

「仕事を追う人」と「追われる人」のたった1つの違いとはPhoto: Adobe Stock

仕事を作業に分解して時間を割り当てる

 仕事と作業は異なります。仕事とは頭を使って考えて、細かい作業に分解することを指します。ここでのポイントは、できるだけ細かい作業に分解することです。

 細かく分解した作業に、それぞれ時間を割り当てることで計画が出来上がります。自分一人で終わらない場合には、他のメンバーの時間を割り当てることになります。

余裕がない計画は終わらない

 計画を立てて、それを実行したことがある人であれば分かると思いますが、計画というものは往々にして計画通りには終わりません。それはなぜなのでしょうか。

 計画通りに終わらなかったときのことを思い出してほしいのですが、計画を実行する段階になると不測の事態が起きます。たとえば、「忘れ物をしてしまい、計画した時間に作業を始められなかった」「前工程の他メンバーの作業が終わっていなかったので、作業に取り掛かれなかった」「体調が悪くていつものような効率で作業ができなかった」などです。

 しかし、計画を立てるときにはすべての作業が順調に進行し、そして終わることを想定してしまいがちです。余裕がない計画では一つの作業に遅れが生じると、その後ずっと仕事に追われることになります。

余裕のある計画を作成する

 このような事態を防ぐためには、20分の作業なら30分、45分の作業なら60分のように、余裕のある計画を立てましょう。

 作業自体が順調に進んでいても、メールやチャットで急な依頼が舞い込んでくるかもしれません。それがお客さんからの急ぎの依頼であれば、それを優先する必要があるでしょう。計画に余裕を持っておけば、こうした不測の事態にも備えることができます。

「アジャイル仕事術」では、実行しやすい計画を立てるための具体的な方法以外にも、働き方をバージョンアップするための技術をたくさん紹介しています。

坂田幸樹(さかた・こうき)
株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO
早稲田大学政治経済学部卒、IEビジネススクール経営学修士(MBA)
大学卒業後、キャップジェミニ・アーンスト&ヤングに入社。その後、日本コカ・コーラ、リヴァンプなどを経て、経営共創基盤(IGPI)に入社。現在はシンガポールを拠点として日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。細谷功氏との共著書に『構想力が劇的に高まる アーキテクト思考』(ダイヤモンド社)がある。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社)が初の単著。