ご近所さんたちが手伝って、すてきなイベントスペースにつくり上げてしまったんです。人の出入りがたくさんある家は、生き生きと輝いていました。
![てつじさんが買った古民家](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/c/9/425/img_c90c9df9717f986bc63316deba9e1b6c408558.jpg)
この場所づくりが、てつじさんの思ったようになっていっている。そしてさらに、てつじさんがいなくても、どんどん勝手に面白くなっている。「使い方しだいで、どんな物件も宝物になるんだな」と改めて心に沁みます。
空き家で実現する
まちづくりの新たな可能性
![書影『今すぐ、実家を売りなさい 空き家2000万問題の衝撃』(光文社)](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/7/c/200/img_7ce3f5f978adfb772a26f3c364ebafd972055.jpg)
和田貴充 著
てつじさんいわく、「空き家は夢を叶える場所、なんです」。
家は、一人1軒ではなくて、何軒持っていてもいい。夢も一つの夢だけでなく、いっぱいあったらいいんだと感じます。てつじさんの著書『プロセスマニア』には、そんな夢を叶えるプロセスが楽しく紹介されています。
こうしたサードプレイスのような方向が、空き家の問題の解決の一つの道になると思っています。
このように空き家や地域性を生かしたまちづくりというのは、物件の当事者や不動産会社という既存の関係者だけではできません。さまざまな人が、これまでの進め方や考え方にはなかった形で、まったく新しい用途や空間を提案することが大切なのです。
「がもよん」や滑川市、てつじさんのようなケースが特別ではなく、紹介しきれないほどの事例が全国にあります。もちろん成功しているケースだけではありません。
しかし、空き家の所有者さんからすれば、基本的な対処に加えて、さまざまな可能性があることを知るだけで、これまでよりも何倍も心強いことと思います。
このような新しい取り組みも含めて自分の実家への対処を検討すれば、これまでの悲観的な状況が一転、「今だからこそ売れる!」と思ってもらえるのではないでしょうか。