マイクロソフトであることはこのところ、グーグルであることよりも楽なのは間違いない。だが、それでも楽なことばかりではない。巨大テック企業である両社の中核事業は大きく異なるものの、直面する課題には共通点が多い。いずれも毎年数百億ドル規模で新たな収入を生み出し、2桁の成長率を維持する必要に駆られている。規模が巨大化しすぎたことで、規制当局からは常に厳しい視線を向けられている。生成AI(人工知能)技術を活用した新たな事業の柱の構築に力を入れていることも共通している。両社が1月30日午後に発表した四半期決算では、生成AI に関する話題が最も関心を集めた。3カ月前の四半期決算発表と同様に、両社の対決は今回もマイクロソフトに軍配が上がった。マイクロソフトが発表した2023年10-12月期(第2四半期)決算は売上高が620億ドル(約9兆1500億円)、営業利益は270億ドルだった。いずれも四半期ベースで過去最高を記録し、市場予想を軽く上回った。基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」、ゲーム、デバイスといった事業を含む部門は期待外れだったにもかかわらず、全体の好調さが目立った。