正解は 3

解説 同じ業界で似たようなビジネスを展開しているのであれば、基本的には時価総額の小さい会社のほうが、伸びしろはあると考えられます。

①は時価総額が2兆円を超えているので、この時点で投資対象から外してしまっても問題ないでしょう。

こうした大手企業と比較することは、市場占有率や業界自体の伸びしろを測るモノサシとしては有効です。

なぜ利益率が低いのか
をチェック!

②は時価総額がほぼ同じレベルのC社と比べて、売上高が半分以下にもかかわらず、同じレベルの営業利益をあげています。

より効率のよい経営ができており、より付加価値の高い事業を展開できていると考えられます。

③は売上高に対する利益率が低いのですが、これだけで儲からない会社と決めてしまうのはもったいないです。

成長途中にある会社では、将来の業績向上のため、目の前の利益を先行投資することがよくあります。

利益率が低いから儲からないと判断するのではなく、もう一歩踏み込んで「なぜ利益率が低いのか」をチェックしてから判断するべきです。

市場規模が大きいのに
時価総額が小さい銘柄

④はこの中では桁違いで時価総額も売上高も小さな会社です。住宅メーカーの市場規模はかなり大きいこともあり、まだ一般的な認知度は高くないと考えられます。

だからこそ伸びしろがふんだんに残されており、今後大きく成長する可能性を秘めているともいえます。

時価総額が小さいだけで投資判断はできませんが、とても重要なポイントの1つになります。

この設問は実際の住宅メーカーの業績(2019年時点)をベースにしており、④はLib Work(1431)です。同社はその後、1年ほどで時価総額300億円近くまで株価を大きく伸ばしています。

ポイント 市場規模と時価総額を比較すると成長余力を概算できる

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。