若手との話題は
仕事や時事ネタで十分

 ではいったい、どうやって若手社員と打ち解ければいいのか。職場での関係性づくりなので、仕事の話題で十分です。

 とくに、若いうちは身につけなければならない知識やスキルも多いですし、はじめて経験する業務も多いはずです。それに伴って、若手は不安や心配も多くなるはずですから、上司や先輩から声をかけてその解消に努めてあげるのが一番です。

 上司たちからは「休憩時間にまで仕事の話を持ち出すのは堅苦しくて休めないのではないか?」という声も聞かれますが、声のかけ方を工夫すれば雑談として成立します。

 たとえば、「見積書の書き方はできるようになった?」「業務マニュアルはどこまで覚えた?」といった聞き方だと、どうしても業務の確認っぽくなってしまいます。そこで、「営業の仕事はどうですか?」「いろいろなお客さんがいませんか?」といったようにざっくばらんに広めの質問をするようにします。そうすれば、それほど堅苦しくなく同時に若手社員の思いを引き出すこともできます。

 また、時事ネタを用いながら仕事の話に近づけていく方法も効果的です。

 たとえば、ネットニュースでは若手社員に関する話題が多く見られます。「今どきの若手社員は出世を望んでいない、管理職になりたがらない」という話題について、「実際はみんなどう思っていますか?」と質問してみるのです。

 そうすれば、世の中の若手社員の実態を通して若手の思いを知ることもできます。その際に、くれぐれも「君は?」と1人に限定せずに、「今の若い人は?」と一般的な傾向に話を広げるような配慮も忘れないでください。

 最初は、上司や先輩から話す時間のほうが長くなるかもしれませんが、自分のために話してくれる人には信頼を覚えるというのも最近の若手社員の生真面目な一面です。

 このようにプライベートな話題に触れなくても、彼らと打ち解ける方法はいくらでもあります。ぜひ今の時代に合った新しいコミュニケーションスタイルを身につけてください。