自分が「いい雰囲気」のきっかけになる

 対して、まわりに人が集まってくる人は、不機嫌なときもそれを表に出すことはありません。何事もなかったかのように振る舞うのです。そうすると「あの人はいつも明るい雰囲気でいいよね」と自然とまわりに人が集まってきます。

 また、こういった人がたまに感情を表に出すと、まわりの人はそのギャップに驚き「どうしたの?」と心配もしてくれます。

 つまり、大事なのは全部我慢することではなく、「節度を持つこと」なのです。

 以前、共演者やスタッフなどから愛される人気の売れっ子芸人と話したときに、「いつも明るい雰囲気でいいね。こっちまで元気になるよ」と言ったことがあります。そしたら次のように返ってきました。

「そう言ってもらえると僕も元気になります。僕はまわりの人がポジティブだと自分もポジティブになれるタイプなんで、まずは自分からポジティブでいるようにしているんです」

 なるほどと思いました。つまり、感情とは鏡と同じなのです。自分が楽しそうにしていれば、まわりの人も楽しくなり、それがまた相乗効果を生みます。逆に自分がネガティブでいると、まわりもネガティブになるでしょう。

 もし、ポジティブな人たちと仕事がしたいと思う人がいたら、これらは意識だけで変えていけることです。頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。