自分ごととしてまわりの人を助ける
対して、頼りになる人は、まわりで困っている人がいたら、とにかく素早く行動することができます。それは実務のサポートや、「大丈夫?」というちょっとした声かけなどさまざまです。こういった人は他人の不測の事態も自分ごととして考えているのです。
これは、私のいるお笑いの世界でも同じです。大人数で舞台に立って団体芸をやる際など、どうしてもトラブルは起きます。緊張で噛んでしまったり、機材に問題が起きたりと、その種類はさまざまです。しかし、そんなときにアドリブで、パッと何かを言える芸人は重宝されます。
なぜなら、そういった芸人は、トラブルにも咄嗟に対応できる頭のいい芸人だと思われるからです。しかも、それは発言内容がスベッていても大丈夫なのです。大事なのは「間」をつくらないことで、流れさえ切れなければ、大体「スベっとるやないか!」と誰かがツッコんで笑いが起きます。
つまり、トラブルが起きたときに、「やばい!」と思ってすぐに動き出せる人は、「なにかあってもこの人ならどうにかしてくれる」とまわりの人から頼りにされるわけです。
もちろん、トラブルが起きたときこそ冷静になる必要はあります。ただ、不測の事態が起きたときは、どこかに不安になっている人がいるわけですから、1秒でも速く動き出す意識も大事です。ちょっとした声掛けで誰かが安心できるなら、それは十分に仕事をしていると私は感じます。
ぜひ、頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。