日経平均株価は1989年に付けた史上最高値に迫り、日本の株主にとって不作の34年が終わろうとしている。これは祝う理由になると同時に、株式投資を間違って理解することにもなる。日本と米国の両方に言えることだ。祝賀ムードなのは当然だ。米国市場をけん引している人工知能(AI)ブームの影響が比較的小さいにもかかわらず、日本株は昨年初めから急騰し、日経平均は数字だけ見ればS&P500種指数とほぼ同水準だ。だが、大局的にも純粋に投資の点からも、祝賀どころではない理由がある。これは突き詰めれば、これまでがいかにひどかったかを示すもので、通常は祝うようなことではない。誕生日というより葬式に近い。日本株は1989年の最終取引日にピークに達し、日経平均はその後80%余り下落した。
日本株30年の低迷が教えてくれること
日経平均、史上最高値を更新したとしても祝賀どころではない理由
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