総選挙は秋の可能性が一番高い?公明党が解散権への露骨な介入3月11日、露出度の高い衣装を着た女性ダンサーを招いた不適切な懇親会について陳謝する自民党和歌山県議の川畑哲哉。川畑は自民党を離党したが、裏金問題で厳しい批判を浴びる自民党にとって、まさに泣き面に蜂といえた Photo:JIJI

 弱り目にたたり目、泣き面に蜂――。政治資金パーティーを巡る裏金問題で国民から厳しい批判を浴びる自民党に追い打ちを掛けるように、次々と難題が押し寄せる。それも政治の本筋とは違う政治家個人のあきれた行状だけに始末が悪い。首相の岸田文雄が繰り返す「信なくば立たず」の発言が空しく聞こえる。3月9日付の産経新聞朝刊に強烈な見出しが躍った。

「自民党会合で過激ショー ダンサーにチップを口移し」

 記事の本文を読まなくても出席者が何をしでかしたのか想像がついた。会合の企画、運営を担当したのは自民党和歌山県連の青年局。昨年11月18日のことだった。会議終了後の懇親会に露出度の高い衣装を身に着けた女性ダンサーを招いていた。記事には「紙幣のようなものをダンサーに口移しで渡したり」などの記述がある。

 同紙は動画を入手したとしており、参加者は逃げ場を失った。余興を企画した和歌山県議の川畑哲哉は自民党離党に追い込まれた。それだけではない。懇親会には党本部の青年局長、藤原崇(衆院岩手3区)と局長代理の中曽根康隆(衆院群馬1区)も出席しており、役職を辞任した。このうち藤原は立憲民主党の小沢一郎の牙城を打ち砕いた自民党の功労者。3月17日の自民党大会では青年局長として総合司会を行う予定だった。

 藤原の後任の青年局長には副幹事長の鈴木貴子が起用された。鈴木は参院議員の鈴木宗男の長女だが、最近は幹事長の茂木敏充の数少ない側近として知られる。