誰からも好かれる人の話し方、話し上手な人の“間”と“質問”とは世間では誤解されがちだが、「話し上手」とは止めどなく話し続けられる人のことではない。乗り気ではない相手に話し続ける人は「話し上手」ではなく「話し自慢」だ。話し自慢は、口下手な人の何十倍も聞き手を疲れさせる(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 世の中には「話していると楽しい/元気になる」とされる人がいる一方で、「話しているとしんどい/疲れる」と言われる人もいる。できることなら「話していると楽しい人」になりたい。これが多くの人の本音ではないだろうか。

『話していると楽しい人 しんどい人』書影『話していると楽しい人 しんどい人』 野口 敏著 三笠書房刊 847円(税込)

 本書は、「話していると楽しい人」が実践している、「言い方のちょっとした違い」を紹介する一冊だ。「ちょっとした」とある通り、本書で紹介されるポイントはどれも取り入れやすいものばかり。相手のしぐさや表情を観察する、間(ま)を取りながら話す、相手の話の中で気持ちが激しく動いた言葉をオウム返しするなど、誰でも今日から試せるはずだ。

 著者の野口敏氏は35年にわたって話し方教室を主宰し、企業向けのコミュニケーション研修・講座も多く手がけてきたコミュニケーションのプロだ。野口氏によると、「話していると楽しい人」は「自然と周りからサポートを受けて、人生のあらゆることがうまくいく」という。実際、笑顔で周囲に挨拶し、さりげない声かけで周囲を和ませていた人が、頼んでもいないのに、友人たちの後押しによって条件のいい企業に転職できたエピソードが紹介されている。コミュニケーション力を磨き、愛される人になるだけで、幸せがやってくるのだ。

「話が盛り上がらない」「人見知りで話すのが苦手」「誰からも好かれ、信頼される人になりたい」――そうした悩みや願いを抱えた人にぴったりの一冊だ。(林 美夢)