「10時間寝ても疲れてる…」30代ワーママ管理職が追い込まれた【最悪の習慣】写真はイメージです Photo:PIXTA

仕事の疲れが出てくる連休シーズン、「睡眠」にまつわるお悩みが増えています。今回は、育児と仕事の両立に奔走する30代女性・Aさんのケースを紹介します。(ストレス・マネジメント専門家 舟木彩乃)

「休日に10時間寝ても、疲れが取れない…」
30代ワーママ管理職・Aさんのケース

 筆者は行政機関や民間企業で従業員のカウンセリングをしていますが、睡眠で悩んでいる人は少なくありません。年齢に関わらず、睡眠は、健康の増進・維持に必要不可欠な休養活動です。

 睡眠不足になれば、こころや身体にネガティブな影響が出てきます。

 身体面では、糖質代謝、脂質代謝、血圧調整に関わる内分泌系や神経系の機能障害を引き起こし、糖尿病や高血圧症など生活習慣病のリスクが高くなることが分かっています。

 心理面では、計算や記憶などの認知機能、情動制御(感情の中でも急激で一時的なもので、特に自分や他人に危害を与えかねない情動を抑える心の働き)の低下によって、仕事のパフォーマンスの低下や人間関係の悪化、さらには交通事故や産業事故を起こす危険があります。

 睡眠に問題を抱える要因はさまざまですが、今回は、勤務時間が長く睡眠を削って家事をこなさないといけないAさん(女性30代)のケースをご紹介します。

子どもの小学校入学と同時に昇格!
両親のサポートでワンオペ回避、順風満帆に見えるが…?

 Aさんは、20代後半まで企業の営業部門のエースとして活躍していましたが、出産後は育児休暇を取得し、その後も保育園の迎えなどがあったため、残業のない事務職で働いていました。

 しかし、子どもが小学校を入学するタイミングで営業部門に戻ることになり、チームリーダーも任されることになりました。

 仕事と育児の両立に不安を感じていましたが、学童保育を利用することができ、また自分の両親にも協力してもらえることになりました。もともと好きだった営業に戻りたいと思っていたため、営業部への異動とリーダー就任の打診があったときは嬉しかったそうです。