正解は4

解説 ペットのヘルスケア商品をネット販売するA社のほうが、時価総額は小さく、PER・PBR も割安ですが、M&A仲介を手がけるB社のほうが、より伸びしろがあると判断できます。

決め手となる要因は、「市場規模」の違いです。

ペットフード・ペット用品を合わせた国内市場規模は約1兆7200億円、M&A業界の市場規模は約23兆円ともいわれますから、ダントツでM&A業界のほうが大きいです。

市場規模を
比較してみる

A社の時価総額は市場全体の約0.87%ですが、B社のそれは約0.13%にすぎません。

どちらも、伸びしろはあるものの、この2択でいえば、B社の伸びしろのほうが、はるかに大きいといえます。

そもそも、ペットフード・ペット用品のなかでもペットのヘルスケア商品の市場規模は、より限定的と考えられます。

利益率が高いから
高配当というわけではない

M&A仲介B社の時価総額300億円は、業界内ではまだまだ小さな規模(市場全体の1%未満)なので、競争力のある会社なら十分な伸びしろがあるといえます。

もっとも、①②の選択肢も完全に間違っているというわけではありません。ただし、投資判断をするときの考え方として、最も大事な要素はなにかと問われれば、今回のケースでは市場規模だということです。

③は、利益率が高いからといって、必ずしも高配当になるわけではありません。

ポイント 業界の市場規模に対して時価総額がどれくらいの割合かで大まかな伸びしろをチェックする

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。