<正解>

 今日は日曜日

 バラバラな情報をもとに考えるときは、まず何をするべきか。
 難易度自体は高くありませんので、冷静に論理的にひもといていきましょう。

まずは基準を整える

 発言の内容がバラバラで、考えるのも嫌になってしまいます。
 こういった、基準や表現がバラバラな情報について考える場合は、

 まずは基準を整えていきましょう。

 “A「明後日は水曜日」”
 “B「今日が水曜日」”
 “C「明日が水曜日」”
 “D「今日は月・火・水曜日ではない」”
 “E「昨日は木曜日」”
 “F「明日が木曜日」”
 “G「昨日は土曜日ではない」”

 問題で問われているのは「今日の曜日」です。
 そこで、この7人の発言を、「今日」を基準にした形式に書き換えてみます。

 A「今日は月曜日」
 B「今日は水曜日」
 C「今日は火曜日」
 D「今日は木・金・土・日曜日のどれか」
 E「今日は金曜日」
 F「今日は水曜日」
 G「今日は月・火・水・木・金・土曜日のどれか」

新たな手がかりを導く

 基準を整えたことで、7人の発言において、ほとんどの曜日が2回以上登場していることがわかりました。
 しかし、7人のうち本当のことを言っているのは1人だけ。
 たとえば「今日は月曜日」が正解だとした場合、AもGも正しいことを言っているということになり、「真実を語っているのは1人」という問題文と矛盾してしまいます。
 つまり2人以上が指し示している曜日は真実ではないということです。

 7人の「今日が何曜日か」という発言内で、1人しか答えていない、つまり1回のみ登場する曜日が正解だとわかります。
 1度しか出ていない唯一の曜日。それは日曜日です。

「思考」のまとめ

「バラバラな情報を整理して考える」ことの大切さを教えてくれる問題でした。
 仕事でも役立つ思考回路ですね。
 私にも「めちゃくちゃ荒れている会議で関係者みんなが思い思いの要望を口にしていたが、整理してみたら論点は1つだけだった」という経験が何度もあります。
 まずは前提や基準を整える。
 これを最初にやるかどうかで仕事量が数日単位で変わったりしますからね……。

 ・わかっている情報の性質がバラバラなときは、まずは同じ基準にそろえられないかを考えてみる

(本稿は、『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から一部抜粋した内容です。)

野村裕之(のむら・ひろゆき)
都内上場企業のWebマーケター。論理的思考問題を紹介する国内有数のブログ「明日は未来だ!」運営者
ブログの最高月間PVは70万超。解説のわかりやすさに定評があり、多くの企業、教育機関、テレビ局などから「ブログの内容を使わせてほしい」と連絡を受ける。29歳までフリーター生活をしていたが、同ブログがきっかけとなり広告代理店に入社。論理的思考問題で培った思考力を駆使してWebマーケティングを展開し、1日のWeb広告収入として当時は前例のなかった粗利1500万円を達成するなど活躍。3年間で個人利益1億円を上げた後、フリーランスとなり、企業のデジタル集客、市場分析、ターゲット設定、広告の制作や運用、セミナー主催など、マーケティング全般を支援する。2023年に現在の会社に入社。Webマーケティングに加えて新規事業開発にも携わりながら、成果を出している。本書が初の著書となる。