長期金利1.1%台、約12年半ぶり
6月決定会合で日銀は動くか?
一時1ドル160円を超えた34年ぶりの円安、その円安も影響した消費者物価の上昇、さらに日本銀行による長期国債買い入れ額の減額などを受けて、市場では日銀の政策金利引き上げの思惑が広がっている。長期金利(10年国債金利)も5月30日には一時1.1%台となり約12年半ぶりの水準だ。
今月13~14日の日銀金融政策決定会合で利上げを予想する声も出てきた。米国の利下げ観測が後退したまま円安がさらに進み、電気・ガス料金を抑えていた物価対策が終了し物価上昇率が高まりそうなことなどが、その背景だ。
だが、政策金利引き上げの鍵を握るのは、今後の長期金利の水準だ。円安や物価上昇見通しが今のままでも、長期金利が1%台半ばに向けて上昇していけば、今月の金融政策決定会合での利上げの可能性が出てくる。