日本のジェンダー・ギャップ指数「世界118位」、出生数70万人割れにも影落とす男女不平等Photo:JIJI

総合スコアは0.3ポイント改善、順位は同じ
G7中最下位、世界下位は変わらず

 世界経済フォーラム(WEF)は6月11日、世界148カ国・地域(2024年は146カ国・地域)の男女格差(ジェンダー・ギャップ)の小ささを指数化した「グローバル・ジェンダー・ギャップ・インデックス(GGGI)2025年版」を公表した。

 それによると、ジェンダー・ギャップの解消(「男女平等」の達成率)は148カ国中24年版にも掲載されていた145カ国サンプルでは68.8%(総合スコア、0.688)と、前年比0.3ポイント改善した。

 06年版から継続的にカバーされている100カ国・地域では24年の68.6%から25年には69.0%と0.4ポイント改善するが、現在のペースでは、完全なジェンダー・パリティ(ジェンダー公正)を達成するまでにあと123年かかるとしている。

 日本の順位は、148カ国中118位(総合スコア0.666)と前回24年の118位(146カ国中、総合スコア0.663)と同じで、総合スコアは0.3ポイント改善したとはいえ、G7諸国の中での順位は引き続き最下位だ。

 とりわけ経済や政治の面での男女格差が大きく、経済は、労働参加率や管理職比率などは前回よりわずかに改善されたが、それでも全体では112位。政治面では、国会や閣僚での女性の比率が低いなどで順位も125位となっている。

 全体での順位は、23年は過去最低の125位だったが、25年も世界で下位ランクにとどまっていることは変わらない。

 日本の出生数(日本における日本人)は24年には68.6万人と70万人を割り込むことになったが、社会の男女平等の達成率の低さは、少子化を加速させる要因にもなっている。