優れたリーダーは
「タフさ」と「柔らかさ」を兼ね備えている
2023年4月のコラムで、新人を部下に持った上司が心がけるべきこととして、「自尊心」と「自負心」を養うための環境づくりが必要という話をしました(詳細は、『新人配属で試される「上司力」、部下の中で大事に育てたい“二つの心”とは』を参照)。
小宮コンサルタンツ代表
ビジネスパーソンにとっての自尊心とは、読んで字のごとく、自分はかけがいのない存在だと思う気持ち。自負心は自分ならできるという気持ちです。ビジネスパーソンには、その両方が必要です。
前述のコラムでは新人の話でしたが、リーダー自身も仕事のエネルギー源となる「自尊心」と「自負心」を持つことは大切です。それに加えて、リーダーには精神的なタフさという「剛」と、フレキシビリティさという「柔」も求められます。
厳しいビジネスの世界は、精神的タフさがなければ生きていくことができません。しかし、「剛」の部分だけでは周囲に厳しい対応をしてしまう。
例えば、自分の価値観と合わない部下に対して攻撃的な言動をして、パワハラ行為に走ってしまう。心に「柔」の部分が欠けているからです。
それでもリーダーの価値観が「正しい価値観」なら、まだ部下には救いがあるけれど、正しくない価値観、自己中心的な価値観を持つリーダーもいます。
そんなものを押しつけられる部下はたまったものではありません。