国内銀行の真価が問われる時代が到来した。2023年夏以降、国内金利は上昇局面に転じ、24年初頭には日経平均株価が史上最高値を更新。銀行業界にもようやく春が到来した。しかし、金利上昇によって大量の含み損を抱え、今もなお低収益体質から抜け出せない銀行も多い。6月17日(月)から配信する特集『銀行危険度ランキング2024』では、全国105行の24年3月期決算をさまざまな指標からランキング。外部環境が好転しても浮上できない銀行をあぶり出す。
#1 6月17日(月)配信
銀行危険度ランキング2024【全105行】下位5位のうち3行が同一県内の地銀、ワースト1位は?
本業や運用による収益力、効率性、市場評価から五つの指標を定義し、全105行の総合ランキングを作成した。すると、下位5行のうち3行が同一県内の地方銀行という驚きの結果に。さらに、ワースト1位は三つの指標で0点という惨憺たる状況だ。
#2 6月19日(水)配信
【銀行「本業利益率」ランキング全105行】本業赤字行は大幅減!それでも赤字の地銀12行は?
全105行の本業利益率ランキングでは、2022年3月期を調査したランキングと24年3月期を比較した。本業である預貸金ビジネスの復活で赤字行は半減した一方、本業で稼げず経費率も改善できない銀行が浮き彫りになった。
#3 6月24日(月)配信
【銀行「運用総合利回り」ランキング全105行】絶好調相場でも損した運用下手な3行は?
日経平均株価の最高値更新など活況を見せる相場を背景に、銀行全体の運用総合利回りは2年前の調査と比較して大幅に改善した。しかし、この市況でもなお利回りがマイナスの“運用下手”な銀行が3行あった。
#4 6月26日(水)配信
【銀行「市場評価」ランキング全78行】PBR“0.1倍割れ”も!株価好調でも市場から見放された銀行は?
アクティビスト(物言う株主)をはじめとした株主の動きが活発だ。そこで、金利上昇期待によって好調を維持している銀行株の中でも、アクティビストの標的になりそうな市場評価が低い銀行をあぶり出した。
#5 7月1日(月)配信
【地銀100行「益出し余力」ランキング2024】株高で82行が改善するも固定化する“貧乏組”
益出し余力は、本業の稼ぐ力の何倍の含み損益を抱えているかを示す。2024年3月期決算の数値を基に、地方銀行100行の益出し余力を算出したところ、株高の恩恵を受け82行が改善したものの、下位行は顔触れが固定化している上に数値が悪化しており、格差が一層拡大していることが浮き彫りになった。
#6 7月3日(水)配信
伊予銀行が外債運用で異例の“超巨額”売却益、社長が明かす「圧倒的1位」の理由
欧米の金利上昇により、多くの国内金融機関が外債運用で多額の含み損を抱え、2024年3月期決算で売却損を計上した。そんな中、巨額の債券売却益を計上したのが愛媛県の伊予銀行だ。なぜ他行に大差をつけることができたのか。いよぎんホールディングスの三好賢治社長に、海外の金利上昇を味方に付けられた背景や、今後の運用方針を聞いた。
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