【独占インタビュー】小池都知事が派閥解体論者になった原点「派閥の長に怒られました」Photo:Wataru Mukai(小池百合子氏)/ PIXTA(都庁)

「もはや派閥の時代ではない」と言われて久しい。ここはチャンスだ。「創造的破壊」の瞬間だろう――。2009年の小池百合子氏の指摘は、まるで現在の「派閥とカネ」の問題を予言していたかのようだ。都知事選への立候補を表明した現職が今だからこそ語る「派閥とカネ」「都政の未来」。(構成/宮下舞子)

連載真相証言『派閥とカネ』」では、政治の世界を知り尽くした大物政治家への独占インタビューによって、問題の実態を明らかにしていく。大物政治家のリストはこちらからご確認いただけます。この連載をフォローすると最新記事をメールで受け取ることができます。

――2009年に自民党の町村派(清和政策研究会)を退会されたとき、「『もはや派閥の時代ではない』と言われて久しい。ここはチャンスだ。『創造的破壊』の瞬間だろう」と指摘されていました。24年1月には「派閥が当初の役割を終えた」と発言されていますが、「派閥の役割」とは何だとお考えですか? そしてなぜ、派閥は役割を終えたのでしょうか。

 混乱期こそ変革のチャンスだと考えています。世界情勢も日々めまぐるしく動いていて、世界における日本の役割も問われています。今、まさに日本が変革するチャンスなのでしょう。

 私自身は92年に日本新党から出馬して、「金権政治をいかに打破するか」という大きな目標を掲げて議員生活をスタートさせました。当時はリクルート事件や東京佐川急便事件に端を発する政治とカネの問題が世間の注目を集めていた時代です。キャスターからの転身で、当時はそれなりの高収入を投げ打つ形で出馬しました。