ついに次期都知事選への立候補を表明した小池百合子都知事。気になる点の一つは、選挙公報経歴に「カイロ大学卒業」を記載するかどうかだ。以前から学歴詐称が取り沙汰されているが、今回もその「疑惑」が再燃。かつての知人や側近からの告発が相次ぎ、元側近の一人は「カイロ大卒業」を選挙公報に記した場合、刑事告訴を行うと明言している。燻り続けるこの疑惑、そろそろ決着をつけようではないか。(フリーライター 鎌田和歌)
ついに都知事選出馬を表明
小池氏本人が最も気にしていること
ついに都知事選への再出馬を表明した小池百合子都知事。蓮舫氏との一騎打ちとなるのは必至の情勢だが、ご本人が気にしている点の一つは「学歴詐称疑惑」についてメディアがどこまで追及するかだろう。
今春、元側近の小島敏郎氏が4年前の都知事選で「学歴詐称工作に加担してしまった」と告発を行った(文藝春秋4月25日発売号)。
また、2020年に発売された『女帝 小池百合子』(石井妙子著)の中で、小池氏の「学歴詐称疑惑」を告発していたカイロ大時代の同居人・北原百代氏が、文庫化にあたって実名を公表した。取材を受けた記事の中で改めて「帰国直前の進級試験で落第したのは本人から聞いている。卒業しないまま帰国したと考えるのが自然だ。アラビア語も卒業できるレベルにはなかった」と語っている。
【参考】
「ごめんね。バレちゃうから」と小池百合子さんは言った…都知事の元同居人が学歴詐称疑惑を語った(東京新聞/2024年5月27日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329576
なぜ、いつまでも「疑惑」がくすぶりつづけるのか。カイロ大が卒業を認めているのだから、もう疑惑は晴れたのではないかと思っている人も中にはいるだろう。このやや複雑な「疑惑」のこれまでの経緯を、いったん振り返ってみたい。