スマホやパソコンを触る時間が長い現代人にとって、ストレートネックによる「肩こり、首こり」は大きな悩み。
ですが、「肩こり、首こり」の原因はそれだけではないと、18年間で延べ6万人以上の体の悩みを改善した整体師であり、書籍『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』(高野直樹著、森下真紀監修)の著者である高野氏は言います。
本記事では、「肩こり、首こりの隠れた要因」について聞きました。(取材/構成:塩尻朋子)
ストレートネックなど姿勢の悪化が
引き起こす「肩こり、首こり」
――常に、スマホやパソコンに触れているのがあたりまえの現代では、知らず知らずのうちに、首や肩がガチガチになっていることが多いです。
高野直樹(以下「高野」):前かがみになって、動かすのは指先だけ。そんな状態が続けば、誰でも首や肩がこってきますよね。
筋肉は、筋トレのように「使いすぎ」たとき、そして、前かがみの姿勢のままじっとしているような「使わなすぎ」の場合も、疲労が蓄積して、こりを感じます。
筋肉は動かさないでいると、血流が衰え、細胞が酸欠になり働きが悪くなります。さらに、同じ姿勢を続けて動かさないと、老廃物が蓄積して筋肉自体が収縮し、ゴリゴリとしたこりを感じるのです。
――最近は、前かがみの時間が長くなり過ぎて「ストレートネック」で悩む人も増えています。
高野:現代では、スマホやパソコンの影響でストレートネックが増えています。
そもそも、人間の首の骨、頸椎(けいつい)は、アルファベットの「C」の字のように、前方に向かってゆるやかなカーブをえがいています。それが、スマホやパソコンなどの画面を見る時間が増え、このカーブが失われて真っ直ぐな状態になったのがストレートネックです。
人間の頭は、成人で5キロ近くの重さがあります。首のカーブが失われると頭が前に突き出た形となり、骨で支えるのが難しくなります。すると、頭の重さを首や肩の筋肉で支えなければならなくなり、首や肩の筋肉が「使い過ぎ」になってこわばるのです。