首こり、肩こりの隠れた要因は「腕の疲れ」

――ストレートネックを含む、姿勢を改善すれば、肩こりや首こりはよくなるのでしょうか。

高野:「肩こり、首こり」も、「腰痛」と同じように、姿勢以外にも考えられる、隠れた大きな要因があります。それは「腕の疲れ」です。

「腕の疲れ」を気にしたことがある人は、ほとんどいないでしょう。なぜなら、現代の生活では、腕を大きく動かす機会はほとんどないため「使い過ぎ」からくる筋肉の疲れを感じることは、まずないからです。

 でも、特にデスクワークの人などは、腕を「使わな過ぎ」です。そうして、知らず知らずのうちに疲れが蓄積してしまうのです。

 拙著『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』でご紹介している「前腕の硬さ」チェックをしてみましょう。

【6万人を改善した整体師が教える】肩こり、首こりの“隠れた要因”とは?イラスト/平澤南(※画像は『顔のゆがみがととのうと驚くほどきれいな私が現れる』より)

 椅子に座り、両方の手のひらを上に向け、両手の指先を足の付け根に置きます。そのまま手のひらを、足に近づけて太ももにピッタリ手のひらがつくようにしてみましょう。

 手のひらが太ももにつかない人、また、手のひらはつけられるけど、肩が上がってしまう人は、前腕の筋肉が「使わなすぎ」で、かなりこわばっていると言えます。

――腕が疲れていると、首や肩にも影響が及びますか?

高野:もちろんです。首から腕にかけては、前腕の小指側、前腕の中央、そして前腕の親指側に、3本の神経が通っています。前腕がこり固まっていると、これらの神経を圧迫し、神経が発している首や周辺の肩まわりなどにも悪影響を及ぼし、首こり、肩こりの原因となるのです。

※次回の記事では、「肩こり、首こり」に効くケアをご紹介します

高野直樹(たかの・なおき)
BIKOTSU ZERO院長・ゆがみ整体師
整骨院・リラクゼーションサロンを経て、整形外科リハビリ室での勤務も経験し、体の悩みと向き合いながらクライアントを改善へと導いてきた。さまざまな技術を習得し18年間に延べ6万人以上を施術。柔道整復師や鍼灸師などの国家資格者・整体師・エステティシャンなどが技術を学ぶ学校の教科書も作成し、これまで数々の革新的な無痛小顔矯正・バキバキしない骨格矯正技術を世に送り出してきたゆがみを整える職人。