1913年に(大正2)に創刊した「ダイヤモンド」は、2024年に111周年を迎えた。そこで、大正~令和の日本経済を映し出す1年1本の厳選記事と、その解説で激動の日本経済史をたどる「111年111本」企画をお届けする。第2回は大正期の1919~26年までの8年間だ。(週刊ダイヤモンド/ダイヤモンド・オンライン元編集長 深澤 献)
【7】1919年
大戦景気の終焉(しゅうえん)
苦境に陥る無数の“新設企業”
1918年に第一次世界大戦が終結すると一転して、欧州の景気回復とともに、好調だった日本の輸出主導型経済にブレーキがかかる。余剰生産物の価格が急落、株価も暴落して恐慌に見舞われた。大戦中に急拡大した企業の業績も大きく崩れ、新たに生まれた企業も経営難に陥った。
19年2月15日号「新設会社善後如何」という記事は、そうした今で言う“スタートアップ”の苦境を伝えている。