世代間の価値観のズレは宗教観の違いに等しい

 まず、「お客様は神様」という言葉の真意を誤って理解していた人は、その認識を改めましょう。

 お店側にとってお客様は大切な存在ですが、神様ではないですし、ささいなことでクレームを言ったり、理不尽なことを主張したりする権限はありません。その点は、はき違えないようにしたいですね。

 とくに、実際にこのフレーズを口にしたことのある人は、老害レベルが総じて高い可能性があるので要注意です。

 タッチパネルによる注文方式も最初は戸惑うかもしれませんが、覚えようという姿勢でチャレンジしていけば、すぐに使いこなせるようになると思います。要は慣れの問題でしょう。

 スマートフォンのことを思い返してみてください。登場した当時は、「年寄りには無理」と思っていたのではないでしょうか。でも、今は普通に持っていて、あたりまえのように使っているはずです。それと同じと考えれば、タッチパネルもいずれ身近な存在になることでしょう。

 年長者を敬うべきというのは、儒教に基づく思想ですが、これに関しては世代によってとらえ方に温度差があります。

 現在の高齢者は、そのような教育を受けてきました。しかし、若い人たちは違います。儒教思想の強い教育を受けてきていません。だから、お年寄りは大切にしようという気持ちがあっても、過度に敬意を払おうとは思っていないのです。

「若い人たちは非常識」ではなく、そもそも「若い人たちとは教えられてきた常識が違う」 のです。宗教の異なる人たちにお互いの教えを説いても通用しませんよね。大げさではなく、それと同じくらい考え方に違いがあると認識しましょう。