足元では、AIとデータ売買の商流進化で米国のDX(デジタルトランスフォーメーション)が再加速している。ウィキペディアによると、DXは「デジタルテクノロジーを使用してビジネスプロセス・文化・顧客体験を新たに創造し、変わり続けるビジネスニーズを満たすプロセス」と定義されているが、DXの言葉自体の使用頻度からすれば、日本の方が流行しているように見える。
米国の場合、単にアナログをデジタル化した(はんこを電子署名に変えた)だけでは「トランスフォーメーション」に当たらず、DXと呼ばない。DXとは、ネットフリックスがブロックバスターという大手ビデオレンタル店を廃業に追い込んだり、ウーバーがタクシー業界を震撼させたりするなど、新しい価値の創造が既存の業界を変容させたときに起こるものだ。
すでに米実業界では、DXが日常化しつつある。マッキンゼー・アンド・カンパニーは「DXを加速するため、企業はシステムニーズの7割(平均)を外注している現状を3割に落として、IT人材を広範に自社採用すべき」とアドバイスしている。