111年111本 厳選記事でたどる激動の日本経済史【111年111本戦後復興編 1】Photo:PIXTA

1913年に(大正2)に創刊した「ダイヤモンド」は、2024年に111周年を迎えた。そこで、大正~令和の日本経済を映し出す1年1本の厳選記事と、その解説で激動の日本経済史をたどる「111年111本」企画をお届けする。第6回は戦後復興期、1945~49年までの5年間だ。(ダイヤモンド編集部論説委員 深澤 献)

【33】1945年
わずか16ページで再出発
「産業の転換」に貢献する誓い

 第2次世界大戦で310万人の戦没者と875万人の罹災者を出し、空襲などで国富の4分の1を失って、戦後の日本経済はどん底からのスタートとなった。

 1945年5月の空襲で社屋が全壊し、休刊を余儀なくされた「ダイヤモンド」も、敗戦を挟んだ6カ月後の45年11月に復刊した。古紙をすき直して作った粗末な仙花紙を用い、なんとか確保した小型印刷機で16ページの冊子で、再出発を果たした。

 45年11月11日号の表紙には「再刊の辞」が掲載されている。