カード会社は「停止手続きと不正請求の申請をせよ」の一点張り

 実は、面倒くさいのはこの先だった。

 当たり前だが、こんなわけの分からない請求に一度たりとも払いたくない。クレジットカード会社に支払い拒否の連絡をした。だが、返答は「不正請求だとおっしゃるなら、利用停止の手続きをして、不正請求と申請してください」とのこと。

「いや、相手は一方的に契約したと主張しているだけで、こちらはそうした認識はないし、そもそも何のサービスも受けていない」と説明したが、オペレーターは「先方が請求取り消しの手続きをしなければ、取り消すことはできません。不正請求だと主張するなら、いったんカードを停止して、不正請求と申請してください」とのこと。

 こちらは「いやいや、相手はアンドラ公国の組織ですよ。手間ひまかけて『私たちは一方的に契約してサービス料金を請求しました。だから、要請通り請求を取り消します』なんてするわけないでしょう。こんなデタラメな決済を通すのですか?」と質問したところ「はい、その通りです。いったん、このカードを停止して、不正請求の申請をしてください」の一点張り。

 もう、仕方ないので「こういう被害は多くはないがネットでも散見されます。御社も周知のはず。手続きは問題ないとしても、その上で放置して、顧客が受けてもいないサービス名目の請求にお金を支払わせるのですか?」と質問したところ、「少しお待ち下さい」の後、5分ほど待たされ(上司に相談したか?)、やはり同様に「不正請求の申請か、相手に請求取り下げの申請をしてください」とのことだった。

 仕方ないので「今回の請求には応じます。先方が『解約した』というなら、今回限りのはず。来月、請求されたら、この案件を知っていて放置していたということなので、刑法第60条の「共同正犯」として、御社を詐欺容疑で刑事告訴しますが、よろしいですね」と通告した。

「いや、困ります」と戸惑っていたが、こちらの要望に耳を傾けようともせず、勝手な理屈を通そうとしているので「この通話は録音しているとのことですし、こちらの電話番号も知っていますよね。オペレーターさんではなく、本社法務室レベルの案件ではないですか? 上司の方にご報告なさったほうがいいですよ。こちらはいつでも対応しますから」と突き放した。クレーマーと思われただろうが、こちらは何一つ、間違ったことは主張していない。もちろん、声を荒げたりもしていない。