デリバリー配達員写真はイメージです Photo:PIXTA

UberEatsの配達員を仕事にしたら、いったいどれくらい稼げるのか?10日間試してみたが、ノウハウや装備なしではなかなか厳しい現実を思い知らされた筆者(前編)。しかし中には月に100万円以上稼ぐような猛者がいるのも事実だ。後編では実際に月40万円以上稼いでいるUberEats配達員に取材した内容を踏まえ、フードデリバリーの配達員として月収40万円稼ぐための戦略を考える。記事の最後には、具体的なコツやポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。(講演・研修セミナー講師、マーケティング・コンサルタント 新山勝利)

>>前編から読む

フードデリバリー業界用語と配達のテクニック

 筆者は今年、実際にUber Eats配達パートナーに登録してデリバリーを行い(前編)、さらに数名の配達員にもインタビューした。この時の知見をもとに、ここからは「Uber Eatsで月収40万円を稼ぐための戦略」を考えてみる。

 Uber Eatsに代表されるフードデリバリー業界には、独自の用語やテクニックがある。以下にいくつか紹介する。

【PPDD(ピック・ピック・ドロップ・ドロップ)】
 2店舗から商品を受け取り、2カ所に配達する「他店舗ダブル」のこと。いきなり出る場合も、最初の店に向かう途中で出る場合もある。店舗から届け先へのルートを出したときに、店舗が二つ、届け先も二つ表示されるのだ。1店目で飲食物を受け取り、2店目でまた受け取って、別々のお客様へと運ぶ。

 効率的と思うかもしれないが、2つ目のお客のオーダーがラーメンやそばなどのびやすい料理の場合は、かなり待たされるのでたまらない。配達員から見ても、本来なら例えば「320円×2カ所=640円」もらえるはずのところが、「2カ所で450円」などになる。お客も配達員も損をして、Uber Eatsだけがトクをするシステムだと感じる。

【地蔵(マック地蔵)】
 マクドナルドなど人気店の近くで待機する配達員のこと。ただし、必ずしも店前にいる必要はなく、一定範囲内にいれば配達依頼を受けられる。お地蔵さんのように動かず待機しているので「地蔵」と呼ばれている。