一方、赤ワインのポリフェノールは疲労や老化を予防する作用があります。世界一長生きしたフランス人女性ジャンヌ・カルマンさんは、赤ワインを愛飲していました。

 また、日本酒にはアミノ酸が含まれ、美肌効果があります。

 しかも、体内で生成することができない必須アミノ酸のリジン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、運動時のエネルギー源になるアラニン、内分泌・循環器系機能の調整や成長ホルモンの分泌を促すアルギニン、免疫機能の維持や消化管を守るグルタミン酸などがバランス良く含まれています

 とくに、醸造アルコールを添加していない純米酒には、アミノ酸が2つ以上結合したペプチドが多く含まれます。これらのペプチドは、皮膚の保護や保湿に大きな効果を発揮することがわかっています。

 私は、毎日の夕食には白ワインを中心にアルコールを楽しんでいます。

 ただし、一気に大量に飲むようなことはしません。同時にミネラルウォーターも1リットル以上、必ず飲みます。それによって血中アルコール濃度が薄まるため、悪酔いすることもありません。

米飯、パン、麺類が中心の
短時間で終了する夕食はNG

 このように、健康を維持し、疲れ知らずでいるために、アルコールは「飲み方」が重要です。

 いわゆる「やけ酒」は最悪。なにも食べずに強いお酒をがぶがぶ飲めば、胃が荒れますし、肝臓にも大きなダメージを与えます。

 かといって、ピザやポテトフライなど糖質の多いものをつまみにすれば、血糖値が上がってしまいます。

『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)『疲れない体をつくる最高の食事術』(小学館)
牧田善二 著

 本当は強くないのに、無理して飲むのもいけません。お酒の弱い人が飲みすぎると、血圧が上がって脳卒中になりやすいことがわかっています。

 また、食道がんや口腔がんのリスクも上がります。

 アルコールが苦手な人は、糖質量に配慮したノンアルコール飲料や炭酸水などを食事と一緒に楽しむのもいいでしょう。欧米では食事中に炭酸水を飲む人が少なくありません。

 要するに、米飯やパン、麺類などの主食をぱくぱく食べて短時間で終了するような夕食は避けたほうがいいということです。