もっと上に下にと激しく動くはずだ。シャープレシオは低いはずだ。
でもS&P500なら500程度の銘柄に分散するし、オール・カントリーなら2千数百の銘柄に分散していることになるので、途中の上下動はそれよりは絶対に小さいだろう。それが分散を旨とするインデックスファンドへの投資ってわけだ。
でも、こと「積立対象」として考える場合、実は「シャープレシオが高いのがベスト」とは言えなくなる。これ、あんまり言われないことだけど、事実。
積立はファンドの「軌跡」が
全てと言っても過言ではない
積立の場合は、そのファンドがどういう風に動いていくかという「軌跡」が大事。それがすべてと言っても言いすぎではないくらいに大事だ。
積立の場合、実は下のグラフのような軌跡の方がいい結果になるんだよね。
5年間の前半の約3年はずっと横這いで全然上がらず、後半からようやく上がっていく。最初のグラフと同じ16000円のところまで上がってくれて最後にホッとした感じかな。さっきのに比べるとまったく「優秀」じゃない。
でも、グラフの中に書いてあるように、このファンドへの積立の結果は85万9000円だ。
さっきの75万5000円よりも「優秀」な積立結果となっている。
理由はもうわかるよね。毎月買っていく積立の場合、この前半戦において、低い基準価額で仕込めていることが功を奏したわけだよね。
もっと面白いケースを見せようか。これです。
さっきのケースの前半戦はそうはいっても横這いだったけど、これはひどい。
積立を始めたすぐから下がっている。しかも1万円が4000円だから「暴落」と言ってもいいだろうな。
その後上がっていったけど、さっきのファンドたちのように1万6000円のところまでは上がれなかった。ようやく最後にスタート時の1万円に戻っただけ。