「日本らしさ日本人らしさが今後の国力の鍵になる気がしていて、それを薄めてしまうような、グローバリズムに迎合して自らその渦に飲み込まれてしまうような考え方には違和感があります」

 さらに一夜明けて日本に今最も必要なものは「俺たちの国いいだろ?っていう自信」だとして、映画化もされた人気マンガ「キングダム」と、その登場人物たちを引き合いに出してこんな持論を展開した。

「士気とか自信で人の生産性って全然変わる。移民で労働人口を増やそうとする前に、日本人の労働生産性の最大化を諦めたくない。日本人の底力はこんなもんじゃない。もっともっとやれるはず。政治にも経営にも信とか政みたいなリーダーシップが必要。俺もやる」

 こちらは柳井氏と対照的に共感・賛同の声が多く寄せられた。あくまでネットやSNSの反応にすぎないが、「日本人への提言」への支持という点では、前澤氏に軍配あがった形である。

 この結果について、個人的には「そりゃそうか」という納得感がある。

 柳井氏の危機感はごもっともだが、「移民」はいただけない。今、日本の労働生産性を下げて、成長にブレーキをかけている最大の要因は「低賃金」だからだ。

 単純労働であれ知的労働であれ移民を増やすことは、国内労働者の賃上げの機会を奪うので、この問題を先送りにさせてしまう。そういう意味では、「移民で労働人口を増やそうとする前に、日本人の労働生産性の最大化を諦めたくない」という前澤氏に強く共感する。