11月に控える米国大統領選挙。共和党候補のトランプ前大統領が掲げる強硬的な政策には日本企業への影響が大きいものも多く、市場関係者は神経を尖らせている。特集『二番底か高値奪還か 最強株で勝つ!』の#12では、そうした状況の中、「もしトラ」で有望な株、逆風が吹く株は何かを解説する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
もしトラで有望な株は?
関税強化は輸出企業にダメージ
「10%から20%の関税をかける」――。8月、米共和党のトランプ氏はそんなアイデアをぶち上げた。かねてトランプ氏は、自身が大統領に返り咲いた場合、米国への輸入品に一律10%の関税をかけると述べてきたが、さらに高い税率になる可能性を示唆した格好だ。
市場で大きなリスク要因とみられているのが、トランプ氏が11月の米国大統領選挙で当選する「もしトラ」シナリオだ。関税強化のほか、対中強硬策や米国第一主義の思想、大規模減税などのインフレ効果を持つ政策――。全てが実現するとは限らないが、その政策メニューを見渡すと、日本企業への影響が少なくないものも目立つ。
では、トランプ氏が復活した場合、どのような株にチャンスがあり、どのような株にダメージがあると考えられるのか。
次ページではその内容を解説するとともに、代表的な4セクター、12銘柄を紹介しよう。